音楽教室の未来は?(その614)

**『 「盗む」と「盗まれる」 』**

 

みな様こんにちは。

 

『発表会写真撮影・ステージ写真撮影』のピアノアーテック312 

代表の都丸です。

 

 

 本日は1月20日付 朝日新聞朝刊から『折々のことば』からです。

 

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人形の衣装の中の私の指遣いは

 

外からは見えない上に

 

弟子にさえ明かしません

 

                      吉田 蓑助

 

 

技は教えられるものではなく、

密かに盗むものだと

文楽に一生を捧げてきた人形遣いは言う。

 

「自分の技量分しか盗めないものですから」

「段階を超えたことを教えられてもわかりません」と。

 

伝統芸能に限らず、人は師匠の言葉によってではなく、

その人の背中を見て、一番大事なことを学ぶ。

 

同じかそれ以上の時間をかけずに「体得」はありえない。

 

「蓑助伝」から

 

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技術関係の師弟関係であれば当然のように言われていることです。

もちろん、それ以外でも、たとえ一般のサラリーマンであろうとも同じことを言う人は多くいるはずです。

 

 

私も技術職であるがゆえに師匠からは言われていましたが、今になって思うと少々誤解もあるように思えます。

 

この「技は盗め」という言葉。

これを師匠が弟子に直接言ってはいけないのではないかな?

 

理想は弟子が師匠の仕草をじっと見つめて

「あぁ、あういう時はそうするのかぁ…」と感心する。

「よし、じゃあ今度は自分もそうしてみよう♪」

 

これが「盗む」です。

 

でも師匠が

「技は教えられるものじゃねぇ!盗むんだ!」

と言うのは捉え方によっては「手抜き」とも思えます。

 

師匠の言い分で仮に「俺もそう言われた!」だとしたら、そんな師匠とは縁を切った方が良いかもしれません。

 

教える時は教えることが必要です。特に基本は。

反対に師匠となる人は常に「自分は見られている」という意識を忘れないでいることです。

 

魔が差して「ちょっと手抜きをするか…」などという態度をとれば、弟子はそれを「盗み」ます。

 

「盗む」「盗まれる」という表現は正直な所、好きではありません。意味合いとしては「合法」ですが、気持ちはよくない。

 

何れにしても、手本がそばにある(いる)のであればそれを活用しない手はありません。「盗む」方も「盗まれる」方もそれなりの意識をして職務を全うすれば自ずと技術は付いてくるものであると思っています。

 

そして時にはお叱りを頂いたりもすれば、尚更でしょう。

失敗も必要。それが「経験」です。

 

私もまだまだ「盗む」立場です。

今日はどこで、誰から「盗む」かな…(笑)